検査紹介
Examination Info
細胞診検査を受けられる方へ
細胞診検査とは?
からだの粘膜、痰、胸水、腹水、尿などには、臓器から剥がれた細胞が混じっています。これらの細胞を染色して顕微鏡で観察する検査です。細胞検査士が顕微鏡で問題となる細胞や所見がないか観察した後、病理医が最終診断をして結果を報告します。
採取検体の種類

- 泌尿器科:自然尿、カテーテル尿、洗浄尿、外陰部
- 婦人科:子宮膣部、子宮頸部、子宮体部、外陰部、術中腹水
- 呼吸器科:気管支、胸水、喀痰
- 血液内科:髄液
- 外科:消化管、体腔液(胸腹水、心嚢液)、甲状腺など
擦過細胞診検査
検査対象部分を小さなブラシや綿棒・ヘラなどで擦って、とれた細胞を顕微鏡で観察します。膣頸管や子宮、気管支・消化管・口腔・尿道・皮膚などを対象におこないます。
膣頸管や気管支から採取した検体は、HPV検査や遺伝子検査に活用することも可能です。
尿細胞診検査
尿の中には膀胱の表面から剥がれた細胞が混じっています。尿中の細胞を集めて顕微鏡で観察します。尿細胞診は自然に排出される尿を検査材料とするので、患者の負担が少なく何度でも検査が可能です。
体腔液検査
体腔液とは、左右の胸腔、腹腔、心膜腔の4つの体内空間に溜まった液体のことです。体腔液検査は、これらの液の中の細胞を集めて顕微鏡で観察する検査です。
その他に、体腔液を凍結保存したり、セルブロック※1にして遺伝子検査に使用したりします。
※1 セルブロック
体腔液中の細胞を遠心機で集め、ホルマリンに浸けて細胞の塊(セルブロック)にすることで、何度でも特殊染色や遺伝子検査を行うことが出来ます。
喀痰細胞診検査
喀痰細胞診検査とは、喀痰中に含まれる気管や気管支粘膜からはがれた細胞を観察する検査です。悪性細胞の有無や感染症などの検索をおこないます。
穿刺吸引細胞診検査
穿刺吸引細胞診検査とは、直接病変部(主に乳腺、甲状腺、リンパ節など)を細い針で刺し、吸引して得られた細胞を観察する検査です。炎症性変化や悪性細胞の有無などを観察します。