検査紹介
Examination Info
X線一般撮影
X線一般撮影
原理
- X線は、X線管球とよばれる特殊な真空管で発生させることができます。この真空管に高い電圧をかけると陰極から電子が飛び出し陽極へ向かいます。電子が陽極にあたる時にそのエネルギーの一部がX線として放出されます。そのX線を人体にあてて、その透過X線を画像化する検査です。医療用のX線は撮影スイッチを押さない限り、X線が発生することはありません。 X線の特長として

- 透過作用
- 物質に吸収されずに通過する性質
- 電離作用
- 物質を通過する際、道すじに沿って物質にエネルギーを与えてその物質を電離する性質
- 感光作用
- 写真フィルムを黒くさせる性質
- 蛍光作用
- ある物質にあたると蛍光物質から光を発生させる性質があり、X線検査・CT検査などでは、①透過・③感光・④蛍光作用が利用されています。
検査目的
- 一般撮影は放射線を利用した検査の中で最も基本となる検査です。体の中の骨や臓器の状態を最も手軽に画像情報として得ることができる検査です。
- 臓器の状態や位置の観察
- 全身の骨の状態(骨折や変形など)の観察
- 体内の空気(体内ガス:肺や腸内ガスなど)の観察
- 異常陰影(腫瘤や結石、石灰化など)の観察
CRシステム(Computed Radiography System)
従来のX線写真は、X線を直接フィルムに当てて画像化するアナログシステムでした。CRはX線をイメージングプレートというX線を蓄積する板に当て、その板にレーザービームを照射することに、よって電気信号に変換します。その電気信号をデジタル値として処理した後、フィルムとして出力します。
利点:①被曝量が少なくて済みます。
②情報量の多い画像になります。(種々の画像処理が可能になります)
検査時間
- 検査時間は、約5~10分です(撮影部位によっては、時間が掛かる事があります。)
検査方法・手順
- 以下の手順で検査をします。
- 撮影部位に関連する部位の準備(着替えが必要な時は着替え)をしてもらいます(貴金属品等は外します)
- 検査部位を色々な方向から撮影します。(立位・座位・臥位の体位や正面や側面などの体位変換)
- 撮影終了後、着替えて終わりです。
注意事項
- 妊娠またはその可能性のある方はお申し出下さい。
- 金属や厚い衣類などがあると異常陰影となり誤診を招く恐れがありますので撮影部位に応じて、それらを外したり検査着に着替えていただく場合があります。
- ヘアピン・入れ歯・イヤリング・エレキバン・カイロ・湿布などが撮影部位にある場合は外して頂きます。
用語解説
- 被曝
- X線による検査は、全身被曝ではなく部分的な被曝であり、可能な限り低い線量で検査が行なわれています。放射線治療など一部線量の大きい場合を除き、通常のX線検査ではまず身体に影響を及ぼすことはありません。被曝によるリスクよりも、X線検査による病気の診断という利益の方がずっと大きいので、そのバランスを考えると受けることが有益になります。心配せずに検査を受けて下さい。
- イメージングプレート
- 輝尽性蛍光体でX線を光に変換して保存することのできる板のことです。