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婦人科部長の闘病記 Part5

原三信病院婦人科便り5

原三信病院 婦人科 片岡 惠子

この間夏の原稿を寄せたばかりだと思っておりましたが秋風肌寒く、夏は行ってしまいましたね。皆様、お元気のことと存じます。 このHPのおかげで懐かしい方々と久しぶりに連絡が取れたり、消息が知れたり、生存確認ができたりと情報社会のすごさを実感しています。

さて、私事ですが最近ヨガにはまっています。
ホットヨガといって、このさわやかな秋空の中、何を悲しうして室温を35度くらいにわざわざ上げ、その中でせっせとくねくねする、あれです。

実は大学時代、卓球部でした。オリンピックで福島選手が活躍するお姿も記憶に新しいところですが、彼女がカーストのてっぺんに 鎮座しているとするなら私などは下から2番目くらいのところにしかおりません。 それでも「顔から汗がしたたり落ちる」を経験はできていたわけです。 大学を無事、留年もせずきちんと卒業し、卓球から離れた生活をしている間に、あろうことか「顔から汗がしたたり落ちる」 体験を再現できない体になっておりました。
・・・いえ、冷や汗はかくのです。医者という職業、命のほむらを手のひらに握り込んでいる、と確かに実感する場面は ありまして、(たいていの場合、何事もなくそのほむらは別のところへ行くわけですが)神妙な気持ちになったり青ざめ たり内心焦ったり、はどうしても避けられません。ですが、「顔から汗が(できれば滝のように)したたり落ちる」が、 できない。じわーっとはかくし、リュープリンを投与している間などはかーっと体が火照ったりしたのですが、 「すかっと爽快な汗」を実感できずにこの20数年を過ごしていました。

さらにどうでもいい私事ではありますが、肩こりもひどく、腕のいいマッサージやさんを聞きつけては道場破りのような気持ち で乗り込んできました。しかし、誰も手出しができない。私の手練れの肩は、まるで剣豪のようで、どんなに腕の立つ マッサージやさんでも太刀打ちできず、ことごとく撃破して参りました。本当に長いこと、悪友のごとくおつきあいしている肩こりが持病です。 で、ついこの間、近所にホットヨガ道場ができたんですよ~。もう、目と鼻の先くらい。
「もう、あんたの疲れた、きつい、肩がこるは聞きたくない、ヨガに行け」
と、オットに冷たく促され、見学くらいは行くかーと足を運んだのが初秋。

いや~いいですね、ホットヨガ。
体が固くて辛抱しきれないので、ちゃんとそのポーズを取れているかどうかは別として、体のこりがどんどん取れていく のが分かります。最初は室温35度でもからだはかーっと暑いのに汗もかけませんでしたが、体が慣れてきたのかちゃんと 汗をかくようになりました。
しかも、長年足のむくみに悩まされていたのに始めて2週間も立たないうちにすっかりむくみが解消され、実に実に快適です。 子宮筋腫で浮腫んでいるのかと思っていたのですが、術後もあんまりきれいによくならず、年だろうと諦めていたのが 嘘のよう。悪友・肩こりはまだまだ健在ですが、なんだか時間の問題のような気がしてきました。
どこのヨガ道場も同じなのか定かではないのですが、いろいろとレッスンに種類があり、魅力的なレッスン名がついています。 肩こり改善ヨガ、お腹(ぽっこり)引き締めヨガ、美脚ヨガなどなど。 とにかく「ビギナー(初心者)」と冠しているものを中心に通っております。

ヨガ道場では私語が禁止で、しずか~に皆さん過ごされているのもかなり好感が持てます。お友達や恋人同士 (男性も可なので)で通っていらっしゃる生徒さんたちも多いと思われるのですが、控え室でもひそひそと用件のみ伝え 合う、ひそやかさが神経をなだめます。ヨガの時間は、先生の指示の飛ぶ声と、同じレッスンを受けている生徒さんたちの息づかいのみ。
「ふごー。ふごー。すー。ふごー。」(ああ、息を長くしているのね)
「ふごっふごっふごっふごっ・・・」(今のポーズきついよね~わかるわかる~)など息づかいで連帯感はマックスです。 狭いスタジオの中、お互いの手足がぶつかった時など、ひそっと謝り合うのもすさんだ私の気持ちを癒やし、萌えポイントをついてきます。

ヨガの先生が(今時はインストラクターと申し上げねばならないのかしら)最初の体験レッスンで
「私はヨガを始めて前向きになれました。生活全般が変わります。」
と、ヨガの効能を熱く語っておられました。
汚れた心を持つ私は
「うそお。そんなことあるわけないじゃん」
声には出さねど心の中で猜疑心丸出し、全否定しておりましたが、いや。そうかもしれない。特に閉経前後の成熟女性の 体調不良には効果があるかもしれない。と強く思うようになりました。

今はやりの水素水(いや~違うでしょ)、瞑想アプリ(これに至ってはもはや宗教)など、ついていけないイロイロもあるのですが、確かに
「運動をして、その結果として良い汗をかくこと」は体にすごく良い効果があると思います。それと、「誰かのお母さん」や 「誰かの奥さん」ではなく、一人の「人」として大事にされること、も。
更年期は卵巣の機能が低下することによる体の不調、なのですが、これに加えていろいろな人生の荒波をモロにかぶってしまう 時期にも一致します。子供の受験・就職、夫のリストラ・昇進・浮気、両親や舅・姑の介護、経済的な不安や老後の心配、 年金問題、アメリカ大統領はどっちなど・・・細い肩にどんっと重くのしかかってくる心配のあれこれが体調不良につながっている。

もちろん、ヨガだろうが太極拳だろうが合わない人はいらっしゃいますし、卵巣機能不全はやっぱりホルモンが一番良く効く のですけれど、ホルモンを補充するのに全然元気にならない方や、ホルモン剤の副作用が怖くて飲めない、という方もとても多いので、 ホルモン補充療法に何か一つ加えるとしたら、面倒臭くても「何かしら体を動かすこと」をお勧めしたいと思います。 ヨガは10キロ以上痩せたい人には向かないそうですが、こと「体調を整える」には本当に役立ちますよ。
未だにピラティスとヨガの違いさえよくは分かってはおりませんが、もし何か新しく始めたいと思っている方がいらっしゃいま したら、「体を動かすこと、汗をかくこと」を一つ加えて頂ければと思います。

*原三信病院婦人科便りでは、皆様のご意見、ご感想をお待ちしております。
Email:kaykataoka@harasanshin.or.jp
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