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診療科紹介

Medical Info

陰茎弯曲症

陰茎弯曲症(形成性陰茎硬化症・ペロニー病・先天性陰茎弯曲症)

形成性陰茎硬化症(ペロニー病)とは

ぺロニー病(Peyronie disease)は形成性陰茎硬化症とも言われ、陰茎の曲がりが主症状です。陰茎海綿体白膜に線維性の硬結(プラーク)が出来て、そのために勃起時の陰茎痛や陰茎弯曲が発生する病気です。進行性の病気で弯曲がひどくなると性行為に支障をきたすようになりますが、悪性のものではありません。

ぺロニー病の頻度はどのくらいでしょうか?

頻度は一般に想定されるより多いと考えられています。欧米では100人に7-8人程度とされており、日本の文献も参考にすると3−9%程度だと考えられます。また発症年齢も若年者から高齢者まで全年齢層で発症すると言われています。

ペロニー病の原因は?

ペロニー病の原因は残念ながらはっきり分かっていません。

糖尿病、高血圧、高脂血症や喫煙、非淋菌性尿道炎、陰茎の外傷などがある方に多いと言われ、手のひらや足の裏に硬結(プラーク)ができるDuypuytren’s拘縮がある方に特に頻度が高い事もわかっています。

ペロニー病の診断

まず触診で陰茎の硬結(硬い部分)を触れ、サイズや位置を確認します。それに加えて、勃起時に硬結の方向に陰茎が曲がっていたらペロニー病の可能性が高いと言えます。
診察の際には携帯電話等で勃起時の弯曲を2方向(上下、左右)撮影いただき見せていただければ重症度が判定できます。

ぺロニー病の手術以外の治療法は?

ペロニー病は発症して半年から一年間程度は活動期であり、プラークが増大し陰茎の曲がりが進行する時期でもあります。この期間中は抗炎症反応があるトラニラストを内服して頂いており、消失する確率は低いですが、増悪を予防できるため、硬結(プラーク)が出来上がってしまう前に早めの内服開始をお勧めいたします。
一旦出来上がった硬結(プラーク)に対して治療法は局所注射など様々な方法が検討されてきましたが、日本では決定的な治療法はありません。(最近米国において繊維成分を溶かすコラゲナーゼがぺロニー病に対する注射治療として認可されましたが、残念ながら日本ではまだ使用できません)。

ぺロニー病に対する手術は?

大きく分けて縫縮術(プリケーション法)と、移植術(グラフト移植術)があります。縫縮術(プリケーション法)は弯曲した反対側の陰茎の海綿体白膜を溶けない糸で縮めることにより陰茎を真っ直ぐにする方法です。しかし、陰茎長が短くなる事が予想されます。移植術(グラフト移植術)は硬結(プラーク部位)を切除し、かわりに大腿の静脈や側腹部の皮膚(真皮)を移植し弯曲を改善する方法です。陰茎長が短いにはよい適応ですが、術後勃起力の低下の可能性があります。
また、生まれつき陰茎が弯曲する先天性陰茎弯曲症も手術(プリケーション法)により改善する場合が多いです。

入院期間

入院期間基本的には3泊4日です。糖尿病のある方は入院期間が少し長くなります。
術後は1週間後からシャワー浴が可能で、2週間後から飲酒や入浴が可能です。
性交は2カ月後から可能です。(退院後は陰茎の安静のため、入浴以外3週間は特殊な包帯を巻いてもらいます)

湾曲症イラスト