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腎がん

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概要

腎がんは、腎臓にできるがんのことをいいます。腎臓は体内の老廃物を排泄し、血液中の水分やミネラルバランスを調整する重要な役割を果たしています。腎がんは通常、腎臓の細胞が異常に増殖し、腫瘍を形成することによって発生します。

原因・症状

原因はまだはっきりとはわかっていませんが、下記要因が可能性として考えられます。正確な原因はわかっていませんが、以下の要因が関与している可能性があります。

■喫煙:喫煙は腎がんのリスクを増加させる要因とされています。
■高血圧や慢性腎臓病:これらの状態が長期間続くと、腎臓の損傷を引き起こし、腎がんのリスクが増加する可能性があります。
■遺伝的要因:一部の腎がんは遺伝的な要因に関連していることがあります。家族歴がある場合、腎がんのリスクが高くなる可能性があります。

腎がんの初期段階では、通常は症状が現れません。腎臓がんはしばしば無症状であり、偶然発見されることもあります。腎がんが進行すると、以下の症状が現れる可能性があります。

血尿:腎臓からの出血により、尿に血が混じることがあります。
腰痛:腫瘍が腎臓周辺の組織や神経に圧迫を与えるため、腰や側腹部に痛みを感じることがあります。
腫瘤や腹部の腫れ:腎臓にできた腫瘍が大きくなると、腹部に腫れやしこりを触れることがあります。
疲労感や体重減少:進行した腎がんでは、一般的ながんの症状である疲労感や体重減少が現れることがあります。

検査

■尿検査:一般的に、血液中のクレアチニンや尿酸のレベル、炎症反応や赤血球数、ヘモグロビンなどを調べます。
尿検査:尿中の異常な細胞や物質を調べるために尿検査を行います。尿中に血液や腫瘍細胞が検出される場合、腎がんの可能性があります。
超音波検査:腎臓の形状や腫瘤の有無を確認するために超音波検査を行います。これは非侵襲的な検査であり、腎臓や周囲組織の画像を描出します。
CT(コンピュータ断層撮影):CTスキャンは、詳細な断層画像を描出し、腎臓や周囲の組織の異常を検出するために使用されます。必要に応じて、造影剤を使用することもあります。
MRI(核磁気共鳴画像法):CTと同様に、腎臓や周囲の組織の異常を描出するのに役立ちます。
腎生検(Biopsy):顕微鏡で観察し、病理学的検査を行うことで、腎臓の病気や病変の特定が可能となります。

治療

手術療法

腎がんの初期段階では、腫瘍を摘出するために手術が行われることがあります。腫瘍が小さい場合は、腎臓の部分切除(腎部分切除)が行われることがあります。腫瘍が大きくなっている場合や、他の部位に広がっている場合は、腎臓全体の摘出(全摘)が必要な場合があります。

da Vinci(ロボット支援)手術を積極的に行っております。

放射線療法

放射線療法は、手術後の補完療法や、がんが手術不能な場合に使用されることがあります。放射線はがん細胞を破壊するために使用されます。

放射線治療とは⇐こちらをクリック)

薬物療法(一般的に総称として抗がん剤や化学療法とも呼ばれています。)

■抗がん剤療法:腎がんは一般的に化学療法に対して比較的抵抗性がありますが、特定の状況で使用されることがあります。化学療法は、がん細胞を攻撃するために抗がん剤を使用する治療法です。

■免疫療法:がんの進行を遅らせたり、免疫系を活性化させてがん細胞を攻撃するよう促すために使用されることがあります。免疫療法の一例として、免疫チェックポイント阻害剤(例:プログラム細胞死リガンド1(PD-L1)阻害剤)があります。

■標的療法:がん細胞の特定の部位に作用する薬剤を使用することでがんの成長を阻止する方法です。腎がんの標的療法の一例として、チロシンキナーゼ阻害剤(例:スーテント)があります。