医療法人 原三信病院
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心エコー検査

どんな検査?

心エコー検査とは、高い周波数の超音波(エコー)を用いて、心臓や血管の形・血液の流れを調べる検査です。胸のちょうど心臓のところに超音波を当てて画面に映し出し、心臓の大きさや壁の厚さ、動き、弁の状態、機能を調べる検査です。超音波は身体に無害で痛みもありません。

何がわかるの?

■動き:心筋梗塞¹⁾や狭心症²⁾などの虚血性心疾患³⁾の疑いがないか調べます。心臓を養う血管(冠動脈)が細くなったり詰まったりしていると心臓の動きが悪くなります。
■機能:心臓のポンプ機能を評価します。心臓は生命を維持するために絶えず収縮・拡張しています。ところが心筋梗塞などの虚血性心臓病や重度の弁膜症になると心臓の収縮ができなくなります。 また高血圧症などで心臓が固くなるような時は心臓が拡張しにくくなります。
■弁膜症:弁膜症⁴⁾の重症度を評価します。重症の弁膜症になると末梢臓器に血液を送ることができなくなり、心不全の状態になります。
■大きさや厚さ:心臓の大きさや壁の厚さを評価します。高血圧や弁膜症では心臓が非常に大きくなることがあります。大きくなった心臓はだんだん動かなくなってしまいます。

検査の流れ・方法

①上半身のみ裸か、胸が出るよう服をまくり上げ、体の左側を下にした状態でベッドに寝ていただきます。
②部屋の明かりを消した暗い部屋で検査を行います。
③胸にプローブという超音波を出す棒状の器具を当て、心臓を映し出します。検査中は息を吸ってもらったり吐いてもらったりすることがあります。

その他

注意すること

●食事の制限はありません。
●ゼリーが胸につきますのでお風呂は検査後にお願いします。
●骨粗しょう症や胸部の骨折および打撲などで痛みがある時は事前にお申し出ください。

用語・略語解説

1)心筋梗塞 冠状動脈(心臓を養う血管)の一部の血液の流れが途絶えたために、その部分の心筋に栄養や酸素が不足し心筋細胞が壊死してしまう病気です。
2)狭心症 心筋の酸素不足により、一過性に胸部の違和感、しめつけや痛みを生じる病気のことです。
3)虚血性心疾患 心臓の筋肉への血液の供給が減ることや途絶えることを虚血といいます。狭心症と心筋梗塞の2つをまとめて虚血性心疾患と呼んでいます。
4)狭心症 心臓の中に「三尖弁」「肺動脈弁」「僧帽弁」「大動脈弁」の4つの弁があり、弁は正しいタイミングで開いたり閉じたりしなければなりません。この正確かつ合理的な連携運動がさまざまな原因で障害されたのが「弁膜症」で、弁がしっかり閉まらなかったり少ししか開かなかったりします。