医療法人 原三信病院
救急外来24時間受付
092-291-3434

透析療法と使用する機械

透析療法とは

腎臓は、私たちの体の中で、血液をきれいにし老廃物や余分な水分を排出する大切な役割を担っています。しかし、腎臓の働きが低下すると、体内に老廃物や水分が溜まり、さまざまな健康上の問題が生じます。
透析療法とは、そのように機能が低下した腎臓に代わり、体に溜まった老廃物や余分な水分を取り除くとともに、不足している電解質などを補うことで、体液のバランスを適切に保つための治療法です。

透析療法の種類

透析療法は、その仕組みによって主に以下の3つに分けられます。
当クリニックでは、患者さんの病状や透析中の状態に合わせ、「HD(血液透析)」「HDF(血液透析ろ過)」「I-HDF(間歇補充型血液透析ろ過)」 から治療法を検討しています。治療に伴う体感や効果には個人差があります。患者さんの現在の病状や検査結果に基づき、医師の判断のもと最も適切と考えられる透析療法をご提案いたします。

血液透析 HD

HDとは、HemoDialysisの略称です。透析膜(ダイアライザー)を介して、血液中の老廃物を透析液側に移動させる「拡散」という原理を利用します。比較的小さな物質の除去に用いられる、一般的に広く行われている透析療法です。

HDの主な特徴
◎ 尿毒素の効率的な除去
小分子物質(尿素など)の除去に優れ、尿毒症に伴う倦怠感や吐き気の軽減に寄与することが報告されています。
◎ 水分・塩分のバランス調整
余分な水分を正確に除去することで、むくみ(浮腫)やうっ血による息切れの軽減を図ります。
◎ 電解質の安定
カリウムやpHバランスを速やかに是正し、不整脈などのリスク低減を図ることで、身体機能の維持を目指します。
血液透析ろ過 HDF

HDFとは、HemoDiaFiltrationの略称です。通常の血液透析(HD)で行われる「拡散(濃い方から薄い方へ移動する力)」に加え、「濾過(圧力をかけて水分と一緒に押し出す力)」を組み合わせた治療法です。HDでは除去しにくい中分子領域の物質にも配慮した透析療法です。

オンラインHDFについて

当クリニックでは、「オンラインHDF」システムを導入しています。透析装置内で精製された透析液を補充液として使用し、拡散と濾過を組み合わせて治療を行います。

オンラインHDFの主な特徴
◎ 関節痛・骨の痛みに関わる物質の除去
透析アミロイドーシスとの関連が指摘されている物質の除去に働きかけることから長期的な蓄積抑制への寄与が報告されています。
◎ 痒み(かゆみ)の軽減
かゆみとの関連が指摘されている物質を含む、中分子の老廃物を除去できることが報告されています。
◎ 血圧の安定
心臓への負担が少ないスムーズな除水が可能となり、急激な血圧低下のリスクを抑えることが報告されています。
間歇補充型血液透析ろ過 I-HDF

I-HDFとは、Intermittent Infusion HemoDiaFiltrationの略称です。I-HDFは、HDFの機能をベースに、一定の間隔で少量の補充液を血液側(逆方向)に送り込む仕組みを加えた治療法です。
これにより、透析中に老廃物で詰まってきた透析膜(ダイアライザー)を内側から洗い、リセットすることができます。この「膜の洗浄」を繰り返すことで、高い浄化性能を最後まで維持し、より身体への負担軽減を目指した透析を行います。

I-HDFの主な特徴
◎ 透析中の血圧の安定
定期的な補充液の注入が血管への刺激となり、血流の維持や血圧の安定に寄与することが報告されています。
◎ 高い浄化性能の維持
膜の目詰まりをリセットし続けることで、透析終了まで効率的な老廃物の除去を維持しやすくなります。
◎ 透析後の疲労軽減
透析液を補液として用いることで体内の微小な炎症が抑えられ、それが全身の疲労感の軽減に寄与することが報告されています。

使用する透析装置について

当クリニックでは、ニプロ製の「NCV-3AQ」という機械を使用しています。
この機械には、「I-HDF」切り替え機能が付いています。オンラインHDFだと足がつりやすい、血圧が下がりやすいなどの症状の方に喜ばれています。