医療法人 原三信病院
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生化学検査

どんな検査?

血液中には様々な成分が存在しており、体の状態の変化によって量が増えたり減ったりします。それぞれの項目の値を測定することで体の状態を把握する検査です。体の状態の変化や異常がないか、どの部分の疾患なのか、炎症があるのか、栄養状態はどうかなどを測定します。また、服用している薬の血液中濃度を調べることで、治療方針にも役立てられています。

何がわかるの?

採血した血液を装置にかけ、遠心分離¹⁾という作業を行い、その後に得られる血清と呼ばれる透明な液体などを用いて検査します。

検査の流れ

検査項目によっては、食事制限、激しい運動を控えてご来院いただきます。
①ご本人確認のため、氏名と生年月日をおたずねします。
②アルコールで消毒します。
③通常、利き手でない方の腕に注射針を挿し、血液を採ります。検査項目の数の分、溜める容器を入れ替えていきます。

~採血後の技師による検査~
①採血した血液を装置にかけ、遠心分離という作業を行います。
②その後に得られる血清と呼ばれる透明な液体などを用いて検査します。

その他

用語・略語解説

1)遠心分離 装置を回転させ、遠心力を使って重さの異なる液体部分と固体部分とを分離することです。

肝臓機能

検査項目

基準値(単位)

検査項目

GOT(AST)

13~30
(IU/L)

主に肝臓や心臓、骨格筋の細胞に含まれる酵素です。肝臓が障害を受けると血中のGOTが増加します。

GPT(ALT)

男:10~4
女:7~23
(IU/L)

主に肝臓に含まれる酵素です。肝機能障害や胆道(胆汁の通り道)の病気で高い値を示します。

乳酸脱水素酵素

124~222
(IU/L)

ほぼ全身の細胞に含まれる酵素です。この検査値に異常所見が見られた場合はさまざまな部位の異常が考えられますので、他の所見と合わせて診断します。

アルカリホスファターゼ

38~113
(IU/L)

主に肝臓に含まれる酵素です。肝機能障害や胆道(胆汁の通り道)の病気で高い値を示します。

γ-GTP

13~64
(IU/L)

肝臓に多く含まれる酵素です。アルコールの摂取量に対して敏感に反応し、アルコール性肝障害の指標になります。

コリンエステラーゼ

240~486
(IU/L)

肝臓の機能を反映し、肝障害の重症度の指標となる酵素です。障害が重くなると低下します。また脂肪肝では上昇するため、他の肝臓病との鑑別に有用です。

総ビリルビン

0.4~1.5
(mg/dL)

ビリルビンは寿命を終えた赤血球のヘモグロビンが変化してできる物質で、胆汁の主成分です。肝臓障害がある場合や胆道に異常がある場合に高い値を示します。検査の反応性の違いにより直接・間接に分けられます。T-(T-BIL)=D-BIL(直接BIL)+I-BIL(間接BIL)です。

血清総蛋白

6.6 ~ 8.1
(g/dL)

体には多種類のたんぱく質が存在しており、それぞれ違う働きをしています。
全てのたんぱく質の総量を測ることで、たんぱく質の合成や使われ方に異常があるかどうかをみます。アルブミンは、卵の卵白や牛乳に多く含まれるたんぱく質です。水に溶けにくい成分に結びついたり包んだりして、臓器や組織に運べるようにしています。
血液中のたんぱく質はアルブミンといくつかのグロブリンに分けられるため、アルブミン/グロブリン比(A/G比)を調べます。

アルブミン

4.1 ~ 5.1
(g/dL)

A/G比

 

クレアチンキナーゼ

男:59~248
女:41~153
(IU/L)

心筋や骨格筋などの組織・細胞の障害を反映する酵素で、病気の診断や治療効果、予後の具合をみるのに重要です。

 

膵臓機能

検査項目

基準値(単位)

検査項目

血清アミラーゼ

50~159
(IU/L)

アミラーゼは膵臓や唾液腺から分泌される酵素です。この検査の異常から、主に膵臓の疾患が疑われます。

脂質

検査項目

基準値(単位)

検査項目

総コレステロール

142~248
(mg/dL)

コレステロールは血管の強化・維持に重要な役割をしています。しかし、血液中にコレステロールが増えすぎると、動脈硬化をはじめとして生活習慣病の原因となるさまざまな障害がおこります。

HDL-コレステロール

男:38~90
女:48~103
(mg/dL)

コレステロールの一種で動脈の壁についた過剰なコレステロールをはがす役目をする善玉コレステロールです。基準値より低い場合、動脈硬化が進行しやすいと考えられています。

中性脂肪

男:40~234
女:30~117
(mg/dL)

脂肪の一種で、エネルギー源として重要なはたらきをしています。増えすぎるとコレステロールと同様に動脈硬化の原因となります。検査前の食事の影響を強く受け、前夜の夕食の内容によって高値になることがあります。

電解質

検査項目

基準値(単位)

検査項目

ナトリウム

138~145
(mmol/L)

体液中には左記のような電解質といわれる物質が含まれており、一定のバランスを保っています。このバランスが崩れると身体にいろいろな不都合がおきます。電解質の値をみることで体内の異常や障害を診断します。

カリウム

3.0~4.8
(mmol/L)

クロール

101~108
(mmol/L)

カルシウム

8.7~10.3
(mg/dL)

身体のカルシウムのほとんどは骨と歯に集まっており、細胞内で生命維持にきわめて重要なはたらきをしています。

腎臓機能

検査項目

基準値(単位)

検査項目

尿素窒素

8~20
(mg/dL)

たんぱく質が分解されてできた最終産物で、肝臓で生成され腎臓から尿中へ排泄されます。身体の組織が大量に壊れたり、腎機能に異常がおこると異常高値を示します。

クレアチニン

男:0.65~1.07
女:0.46~0.79
(g/dL)

筋肉の中でエネルギーとして使われた物質の残りかすで、腎臓から尿中へ排泄されます。このため腎機能の障害や筋肉の疾患の指標になります。

尿酸

男:3.7~7.8
女:2.6~5.5
(mg/dL)

細胞に含まれる核酸が分解された産物です。肝臓で生成され腎臓から尿中へ排泄されます。尿酸が7.0mg/dL以上になると結晶化しやすくなり、関節内に沈着し痛風結節を形成し、激痛をともなうこともあります。

糖尿病関連検査

検査項目

基準値(単位)

検査項目

空腹血糖

69~109
(mg/dL)

血液中のブドウ糖を血糖といい、生命維持のために使われる大切なエネルギー源です。常に血中濃度が一定になるようにコントロールされていますが、糖尿病などでは高値になります。また、当然のことながら食事の影響を受けやすい検査です。

ヘモグロビンA1c

4.9~6.0
(%)

ブドウ糖が結合した血色素(ヘモグロビン)の割合を測定しています。食事の影響を受けず、検査前1~2か月くらいの血糖値の平均レベルを見ることができます。