医療法人 原三信病院
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急性硬膜下血種

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概要

頭部に外力が加わることで、脳をおおう硬膜と脳との間に出血を生じ、血腫となる病気です。回転性の加速度による脳の移動が起こり、脳表の静脈(架橋静脈)が破綻して出血することが多いと考えられます。高齢者の場合は比較的軽度の外傷でも生じることがあります。また抗血栓薬を服用されている方など外傷とは関係なく生じることもあります。受傷直後より意識障害をともなうことが多く、急性硬膜外血腫に比べると経過は不良です。血腫量が多く、脳への圧迫が強い場合は、開頭減圧術、血腫除去術などの治療を行います。

原因・症状

硬膜下血腫による脳への圧排により、意識障害をはじめとして、頭痛、めまい、嘔気・嘔吐など生じます。運動麻痺、感覚障害、失語症、そのほか高次脳機能障害が引き起こされることもあります。

検査

■CT検査:主に、頭部CT検査で評価します。数十わから数日の経過で増大し悪化することがあり、その都度緊急でCT検査による評価を行い、手術が必要かを検討します。

治療

血腫量が軽度で、血腫の増大傾向がなければ手術をせずに様子をみます。しかし血腫が急激に増大して脳への圧排が強くなることがありますので、その際は緊急で手術を行います。外科的治療は、開頭して硬膜下血腫を除去し、出血している場所を止血します。脳挫傷の合併により脳浮腫や脳出血もともなっていると脳内の血腫除去や開頭減圧術を行うこともあります。